LiamacorralからBase Camp

夜中、野良犬がうるさかった。
山以外でも街中での野良犬の多さに驚いたけど、その内驚かなくなる(笑)
それくらい野良犬が多い。

6時過ぎに起きた。
UL弁当のグラノラは、水入れたらすぐに食べられる。
日本で食べても美味しいが、この美味さの衝撃的感動は日本で食べていては味わえない。

何も手に入らない、調理出来ないこの環境やからこそ、この美味さが染み渡る。

8時、BCを目指してスタートする。
そこら中に放牧された牛が居る。突然、ぬっと出てくるので正直焦る。

出発してまもなく大きな湖がある。
この辺りから左手を見上げるとキタラフの山頂が見えてくる。

つい先日、鈴木雄大チームがキタラフの新ルートを開拓したいう快挙が知れ渡った。
そのBCを設置したのが、正にこの湖の湖畔らしい。

上には上が居て、やれることはそれぞれ違うけど、俺らは俺らに出来る最高の挑戦をしようと密かに誓った。

ほぼ平坦な道を約9キロ歩くと分岐に着いた。

ちょうど、昼頃なので、昼メシに豚汁を選んだ。当然、安定の美味さである。

ここからぐんと標高が上がるので心配したけど斜度の緩いくねくね道。どうって事なかった(笑)

ここでロバ使いのおっさんとすれ違う。
昨日も俺らの扱いが粗末やったのか、通常2泊3日の予定が、1泊2日で帰ることになった。
「荷物は友達に声を掛けているから。あと30分くらいでBCに着くわ」って。

上に上がると高台の草原を約2km歩くとBCに到着。
到着時間は15時、SPO2は82%で心拍数は103。

荷物を探してテント設営。

小川の目の前で何かとやり易い。設営後、高度順応がてら氷河湖に行くことにした。

エメラルドグリーンで美しい。

ここで翌日以降の行程について議論した。

明日の目的地をモレーンキャンプかコルキャンプにするか?
三ツ堀さんは余裕でコルキャンプに上がれるというがオレは無理やと思う。

「下から見ても余裕ですよ」と三ツ堀さんは言うがおれはそう見えるだけで大変やと思う。

で、まずは軽く高度順応がてらだけでコルキャンプ(C2)まで荷物を持って行くことになった。

テントに戻りパッキングするもふと気づく。
コルキャンプ(C2)に荷揚げしてもコルキャンプ(C2)に置いて来れるのはスコップくらい、コルキャンプ(C2)直下には斜度が80°の垂壁があり、ハーネスなどの登攀具をBCまで持って帰り、再び残りの荷物を持ってスタートすることになる。

つまり時間や労力を掛けても意味のない荷揚げになる。

三ツ堀さんのテントをモレーンキャンプ(C1)に詰めることを提案したけど、三ツ堀さんのテントは倉庫代わりにしたいらしい。
BC以上で使わない荷物モレーンキャンプ(C1)に揚げたくないと言うが、そうしなくていいよう、鍵を掛けれる防水バックを持ってきた。

テント2張を使った計画に変えたい。

行程を再議論し、明日はモレーンキャンプ(C1)に荷揚げし戻ってBC泊、その翌日残りの荷物を持ってモレーンキャンプ(C1)に行き、モレーンキャンプ(C1)のデポ荷物を回収してフル装備でコルキャンプ(C2)を目指す。

いずれにせよ過去の経験上、少しずつ刻んで標高を上げないと俺が足を引っ張ることは明白。

日が暮れてコルキャンプを見上げるとヘッドライトが見えた。今から降りてくるのか、、、。

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