エクアドル滞在8日間
総移動距離:1,500km
総登山時間:41時間
▲カヤンベとチンボラソ間は5時間、カヤンベとラス・ラハス間は3時間半。”イリニサ・サー”とはイリニサ・スルとノルテのことです。
この8日間、本当にたくさんの出来事がありました。
本格的に準備を始めてから1年間、本当にあっという間に過ぎました。
伊丹空港を経ち、60時間(乗り継ぎ含む)。
キトに到着してその足でイリニサ山に入り、トータル16時間の登山。
イリニサスル(氷河峰:5,263m)は雪が緩く入山禁止となるも、イリニサノルテ(岩峰:5,126m)に単身挑戦でき、登頂に成功。
完全にここで自信が付きました。
ところが、
単身登山が禁止されているカヤンベ(5,790m)にも単身入山が許可されたのに、数時間に及ぶ氷河帯歩行や巨大なセラックに完全に振り回され、気力と体力を奪われました。
低圧環境にも打ちのめされ、本当に死の恐怖を感じました。
いま思えば、この感情は、登山を開始する前から作られた感情だったのかもしれません。
初めて目の当たりにする6,000m級の山々に圧倒され、山小屋に集まった猛者たちが強風で断念する姿を見て、”お、お、おれもやめとこかな・・・”って怖くなりました。
勇気を振り絞り山小屋から一歩を踏み出したけど、初の氷河帯歩行では、真っ暗な中、足元や近くで鳴るクレバスの割れる音(空のペットボトルをたたきつけたような)、クレバスを駆け抜ける甲高い風の音に恐怖を感じ、何度引き返そうと思ったか分かりません。
本当に”引き返そうか”と何度も何度も悩みました。
たくさんの応援やサポートに後押しされ標高を上げても、巨大なセラックや大きく口を広げたクレバスに行く手を阻まれ、せっかく稼いだ標高を振り出しに戻される悔しさと辛さを味わいました。
意識を保ち、上へ上へと歩き続けたのに・・・標高5,400m付近で高山病を発症。
その後、無意識のうちに標高を200m近く上げていて我に返った時、それまでの恐怖が一気に押し寄せ『怖い!!』そう思いました。
山頂を目の前にして悔しい気持ちはあったけど、下山の決意に躊躇はありませんでした。
往復13時間歩き続け、涙があふれてきました。
カヤンベ撤退の事実。
本当は登頂できてたんじゃないか?恐怖や疲労を理由にすぐに諦めたんじゃないか?って後悔が押し寄せて苦しかった。
チンボラソ挑戦か、カヤンベ再挑戦かを悩んだとき、『カヤンベに再挑戦してまた撤退したらどうしよう?それならチンボラソに挑戦して撤退した方がサマになるんじゃないか?』と言うような言い訳を考える弱い自分も居ました。
そんな弱さに撃ち勝てたのは、やっぱりたくさんの応援があったからです。
現地の挑戦は一人でも、おれは一人じゃないって言う安心感が後押ししてくれました。
乗り越えさせてくれた、たくさんの応援と気遣いが、
カヤンベ単身登頂成功の事実
と、なりました。
本気で動き出せば、必ず何かが変わるってことを少しは証明できたかな?って思います。
『勇気をもらった』とか『前向きに挑戦してみます』などたくさんのメッセージや、たくさんの応援、
本当にありがとうございました!!
次の挑戦もすでに決めているので、
引き続き応援よろしくお願いいたします。
エクアドルのネット環境が原因で動画のライブ配信ができませんでした。
なので、YouTubeでUPしたいと思います。
<費用明細>
・交通費(飛行機代)
ANA(日本-ヒューストン):11万円
アエロメヒコ(ヒューストン-キト):11.5万円
カヤンベ送迎:1.8万円
・レンタカー(GS、オーバーチャージ含む):6.0万円
・宿代:2.3万円
・山小屋代:1.3万円
・その他:6.1万円
合計約40.0万円
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