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渡航中止となった他の日本人たちと予定通り合流。
渡航中止となったことで手配を必要とする本日の宿は旅行会社が負担してくれました。
ホテルでチェックインしているときに北朝鮮人が居たのですが、北朝鮮のバッチを付けていました。
北朝鮮から出国できる人は、ごく僅かで忠誠心の高い選ばれた人だけだそうです。
晩ご飯も旅行会社が負担してくれました。
向かった店は、川沿いにある”三千里”という北朝鮮の国営店。
ここでは北朝鮮の生演奏を聞くことができます。
国歌も歌っていました。
因みに店員はめちゃくちゃ愛想が悪いです。
これは、外部の人間と親密だ!と、言って誤解されあらぬ疑いを掛けられることを恐れているからだと言われてます。
そんな彼女たちが唯一愛想よく、かわいい笑顔を見せた時がありました。
それが同国北朝鮮から来たお客に対してだけでした。
この食事で旅行会社の孫さんや北朝鮮アナリストから興味深い話を聞きました。
~以下、同じく入国を拒否された日本人レポート(抜粋)~
”我々の入国許可を取り消したことを意外に思うかもしれないが、丹東の関係筋によれば日本人が北朝鮮への入国を「直前で」拒否されるのは異常事態だそうだ。
「25年間北に関わってきたが、このような事態は私が知る限り初めてだ」と答える彼。北朝鮮ビジネスに精通する彼でさえ、驚きと動揺を隠せずにいた。
我々はこの異常事態の当事者になったのだ。
「あの国はおかしくなっている」
入国許可証の直前取り消しについて、そう丹東の関係筋はつぶやいた。
入国許可の取り消しの原因は当初、DMZ付近で起きた地雷爆発(2015.8.9)が原因と思われた。
しかし従来の例をふまえれば、そのような重大事件が起きたからと言って「直前に」入国許可が取り消されるとは考えにくい。
その原因は間違いなく金正恩(キム・ジョンウン)氏の暴走だろう。正恩(ジョンウン)氏の側近は彼自身よりはるか年上だ。
金正日(キム・ジョンイル)時代の側近がそのままスライドする形で権力を握っているからだ。年上ばかりの側近に囲まれ、正恩(ジョンウン)氏は正直やりにくさを感じているだろう。
そのため正恩(ジョンウン)氏は、自身が権力を掌握しなければならないと焦っていると言われる。
ともかく彼は先代が作り上げてきた過去を否定しようとしているのだ。
我々が訪朝中に経験するはずだった平壌時間(JST -0:30)の導入もその一例と言えるだろう。
「その結果、北は明らかに不安定になっている」
「今後、より不安定になることはあっても、安定化することはないだろう」
と、同行した北朝鮮アナリストの彼も指摘する。
直前の入国拒否という異例の事態。
僕を含む数人の日本人のみが関わるごく小さな事件ではあるが、北の今後の動向を考える上では大きな手がかりになるだろう。”
話しに一区切りついたので、店を後にしました。
川辺には昨日と同じく屋台などの露店が並んでいます。
対岸の北朝鮮は夜空まで伸びた唯一の閃光を除いて灯りが見えない・・・。
この光は金日成(キム・イルソン)の銅像を照らしている灯りで”絶対に絶やしてはいけない”そうです。
「灯りを絶やすと首が飛びます。これは比喩的言い方ではなく実際に飛びます。」
と、北朝鮮アナリストの彼は言っていました。
電力が不安定な北朝鮮では停電も頻発するそうです。なので、発電機を設置して対処しているそうです。
さて、北への入国を果たせず時間を持て余してしまったので、陸路でロシアへ行くか、陸路でモンゴルへ行くか、船で韓国に行くかなどなど悩んだ末、北朝鮮・中国・ロシアの国境が隔てる防川村の”防川展望台”に向かおうと思います。
”防川展望台”に行くには、丹東から寝台バスに乗って延吉朝鮮族自治州(延边朝鲜族自治州)まで行き、更に延吉からバスで琿春市(珲春市)へ、琿春からタクシーで防川村まで行くことになります。
移動時間は、
丹東⇒(バス:14時間)⇒延吉朝鮮族自治州⇒(バス:1時間)⇒琿春市(タクシー:1時間)⇒防川村と、とても遠い場所です。
防川展望台地域は2014年から外国人立ち入り禁止となっているようで、後に拘束される危機が訪れる事をこの時はまだ知りませんでした。
次回、”めざせ!三合鎮展望台!”はここをクリック。
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