登山ルートと行程

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Topでも簡単に紹介しましたが、山のレベルや登山ルートなどもう少し詳しくご紹介します。

キルギスなど旧ソ連には7,000mを超える山が5座あるそうです。

1. Ismoil Somoni Peak(イスモイル・ソモニ・ピーク):7,495 m

2. Jengish Chokusu(ジェンギシュ・チョクス):7,439 m

3. Ibn Sina Peak(イブン・シナ・ピーク):7,134 m

4. Peak Korzhenevskaya(ピーク・コルジェネスフスカヤ):7,105 m

5. Khan Tengri (以下、ハン・テングリ):7,010 m
※ハン・テングリの標高は6,995mですが、氷河(雪)の厚みで7,010mとなっているらしい。

この5座を全て登った人には、スノーレオパード賞(ソ連の登山家に贈られた非常に名誉な賞)が与えられます。
難易度順では、Chokusuが最も難しく危険な山であり、Tengri、Somoni、 Korzhenevskaya、Ibn Sinaの順。

因みに、Ismoil Somoni Peak は、Kuhi Samani に、Ibn Sina Peak は、Kuhi Garmo(以下、クーヒ・ガルモ) に改名されているけど、例えば、クーヒ・ガルモは未だに Lenin peak(レーニン・ピーク)の呼び方が有名すぎるし、キルギス山岳協会に聞いたら今でも公式な呼び方だと言っていた。

要は、改名が浸透するにはまだまだ日にちを要すると思うし好きな言い方で呼べってこと(笑)
※参考)http://eurasia.travel/kyrgyzstan/cities/southwestern_kyrgyzstan/alay_valley/

さて、クーヒ・ガルモはレベル的にどうなのか?
<登山レベル>

クーヒ・ガルモは、パミール高原にある7,000m峰の中で、最も人気があるそうです。
その理由は、BCまでの容易なアクセスと、山頂まで技術的に難しいルートがないこと。

BCまでのアクセスマップ
http://www.centralasia-travel.com/en/expeditions/lenin

見ての通り、玄関口の街はオシです。
オシにはキルギスの首都ビシュケクから飛行機やバスで、隣国ウズベキスタンのタシュケントから電車と乗合バスで行くことができます。

今回は、オシまで飛行機で行ける路線を探したので、ワンワールド系統のS7航空を利用したけど、ステータスを持っているスターアライアンス系統でウズベキスタンのタシュケントからオシ入りした方がよかったように思います。

国際バスで向かうことで大好きな国境越えが出来るし、荷物の個数や重さ、優先搭乗やラウンジ利用などのメリットが多く、ロシアを経由しない路線なのでVISA申請の手間も省けます。

ま、どの経路を使ってもBC入りしやすい山です。

ところが登頂成功率は30%程度。
技術的に難しいルートがないのに成功率低いですよね?

??
不思議 (@_@)?

登頂成功率を下げている要因は、容易に登れる7,000mってことで油断して高度順応に失敗したり、山頂付近6,100m以上で発生する烈風などの気象条件で撤退したり。
以前も書いたけど、7,000m峰の入門編って言葉がそもそもおかしいのです(笑)

レベルが低くても7,000mです。
どこでもドアで7,000mに行くと数分で失神して、そのまま死んじゃう標高なのです!
登頂成功率がエベレストよりも低い山なのです!

とは言え、BCまでのアクセスの良さは会社員の私にはとても挑戦しやすい山です♪

そんな、クーヒ・ガルモにはどんなルートが存在するのでしょうか。
<登山ルート>

登山ルートがたくさんある山、開山されて間もない山や山容が険しく登山ルートが少ない山、国内外関係なく色んな山がありますが、クーヒ・ガルモではキルギス側から登頂する場合、主に8本のルートがあります。

lenin_en.jpg
▲http://www.centralasia-travel.com/en/expeditions/lenin

今回は、ほとんどの登山隊が利用するルート①”Classical route via Razdelnaya Top”で計画を立てました。

性格的に人が少ない道を好むこと、単身で挑戦できるルートを考えると気持ち的にはルート③”Via the Lipkin Rocks onto the eastern ridge”を使って挑戦したいのですが、アコンカグアの時と同じように現地で直接見て判断したいと思います。

ルートも決まったしどんな行程で登ろうか?
<主な行程>

私は単身での挑戦なので、荷揚げはすべて1人で行います。
基本的な行動パターンは、”BC⇒C1へ荷揚げ⇒残りの荷物を持ってC1へ移動⇒C2へ荷揚げ⇒残りの荷物を持ってC2へ移動⇒C3へ荷揚げ”って感じ。
この基本パターンで揚げきれなかった荷物がある場合の追加荷揚げ日や高度順応登山の日程を組み込みます。

kouteihyo1.jpg
▲青実線が私の計画行程、青点線がもしかしたら行程。黄色がキルギス山岳協会。

kouteihyo2.jpg
▲この行程で進めばいいのですが、、、

計画時に参考にするのが、現地で発信されている所要時間や標高です。
日本でも事前に山小屋に電話して所要時間やルート状況を確認するのと同じです。

ガイドを雇っていれば、自分の体調を伝えてすべて任せれば、今日はこうしよう、明日は休息しようって判断して決めてくれるので楽ですが、私のスタイルではないので雇いません。

今回参考にしたのは、キルギス山岳協会asia travel の所要時間や標高です。

標高が近いアコンカグアの行程も参考にしたのですが、計画時に苦労したのがキャンプ間の距離と所要時間です。
例えば、アコンカグアで標高700m上昇するのに約3時間掛かります。
ところが、クーヒ・ガルモでは7時間掛かるのです。

そうです。
この違いは距離なのです。
緩やかに標高を稼げるなら、疲れにくいし、いいやん!って思うでしょ??

確かにそうなのですが、高所ということもあり万全で歩くことができなかった場合、つまり片道7時間以上要した場合、下山に使える時間が取れず、荷揚げしたキャンプ地で泊ることになります。
泊まること前提で動くとテントを先にあげないとダメ?とかいろいろ考える必要も出てきます。

泊まると、翌日下山し、(体調にも左右されますが)下山した日に残りの荷物を持って登り返せないので翌日移動となり、さらに1日余分に消化してしまうのです。

また、キャンプ地まで辿り着けないと判断し荷物をキャッシュ(雪を掘って埋める)することになったら、荷物回収の為、1日余分に消化することになります。

どの隊も共通しているのは如何に早くサミットプッシュの体制に入れるか?だと思います。
サミットプッシュできる日程が多く取れると天候不順を待てるし、体力温存できるし、いうことなしです。

会社員の限られた休暇の中でサミットプッシュに使える日程を如何に確保するのか?も見ながら応援してくださいね。

みなさんの応援が私の背中を押してくれます!

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