弥山西稜

「伝説的に言えば、大山はわが国で最も古い山の一つである。いにしえから大山は高くそびえ、人々がそれを仰ぎ尊んできたことに間違いはない。大山がそれ以上に私を感歎させたのは、その頂上のみごとな崩壊ぶりであった。中国地方には目立った山が少ない。その中で大山が図抜けて高く、秀麗な容を持っている。(日本百名山:深田久弥)」

今日は深田久弥を感歎させた崩壊した北壁のバリエーションルート※をソロで登攀します。
※バリエーションルート・・・一般登山道以外の整備されていないルート。薮漕ぎ・岩登り・沢登りなどがあり、一般の登山道よりも難易度が高い。

冬の大山は日本海気候の影響で西日本随一の積雪量を誇り、晴天に恵まれることが少ない山です。
標高は約1,700mとそれほど高くはないけど、冬になると日本海から流れる叩きつける風の影響で独立峰ならではの厳しさがあり、時には3,000m級の冬山と変わらない厳しい環境を持つそうです。

今日は伯耆大山北壁、弥山にダイレクトに伸びる尾根、西稜の登攀です。

ハーネスなど装備を準備。

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大山北壁を見上げてもガスで何も見えません。

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大山寺の横を抜けて

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大神山神社の中を抜けて行きます。
大堰堤(おおぜきつつみ)手前のトラバースは崩れやすかったです。

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元谷避難小屋下まで行ってもガスで北壁が見えませんでした。

駐車場から2時間、西稜の取り付きが見え始めたころから雪が激しく降り出しました。

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俺の前に1組のパーティーが見えました。
スタカット※で登ってました。
(↑普通ならそうですよね・・・)
※スタカット・・・ザイルを結び合って行動するとき、一人が登攀(とうはん)し、他の者がその安全を確保する登り方。

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↑なんとなくルートも見えます。

おれはソロ登攀なので安全は確保されていません。
なので、普段以上に注意して登らないとっ!

現在の西稜取り付きの時刻は9時10分。

さてっ!

いきますか!!

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当たり前やけど写真撮れるような安定した場所が少ないです。

登攀の様子はここをクリック

一瞬の晴れ間に見えた景色は隣の別山尾根でした。

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↑ここまで約1時間で登ってきました。

登攀の様子はここをクリック

登ってきた尾根も見下ろせました。
めちゃ怖いです・・・。

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↑この傾斜ヤバくないですか??(笑)

取り付きから約2時間。
すこし傾斜が緩やかになってきました。

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登攀ラストはここをクリック

そして

とうとう

12時30分。登攀成功っ!!(笑)

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埋まっている山小屋の入口

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山小屋でご飯食べて外に出たらっ!

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登ってきた尾根も丸見え!

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事故もなくいい登山でした。

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