※ネタバレなので知床岬トレッキングを計画している方は要注意!!
”岬”と聞くと車で突端まで行って海を眺める風景を想像するけど、”知床岬”はそんなに甘くない。
クライミング、へつり、やぶ漕ぎ、渡渉、高巻き、ヒグマ、クジラ、シャチ、トド、たこ、いか、ウニ、なんでもありの超ワイルドルート。
更に天候だけでなく、潮の干満を考慮した行動が必須というまさに”大冒険”と言うに相応しいところ。
今年で3回目、2年ぶりとなる知床岬トレッキングはウトロ在の仲間宅からスタート。
予定通り出発し、知床岬トレッキングの起点となる相泊港に到着、支度を整えて知床岬まで片道約23kmのトレッキングが始まる。
今日の目的地はペキンの鼻の番屋(廃墟)。
いつもなら滝の下の番屋まで行くんやけど、母親がいるのでゆっくりペース。
>※基本、海岸線を歩くんやけど、スマホの電波はすぐに入らなくなります。
仲間は休暇を取ってくれたので、観音岬まで一緒に行くって言ってくれた。
彼とは彼これ10年近い付き合いで、出会いはエジプトのダハブって町。
中東のヨルダンから南下してフェリーで国境を越えてエジプト入りする旅の途中に寄った街ダハブで出会った。
その時の記事はこちら。
2018年の海外遠征(スイス)でコンビを組んだのも彼。
そんな付き合いの長さから話題も尽きず会話が止まらん(笑)
相泊港から見える突端が最初の難所観音岬。
約30mのロープクライミング。
ここにはたくさんの観音様が祀られている。
一昨年はこの場所でいきなりヒグマに遭遇したので、岩陰にヒグマがいないか注意して越えた。
当初の予定通り仲間とはここでお別れなので一緒に写真を撮って別れようとした時、
100mくらい先に黒い塊が見えた。
ヒグマだ!
執拗に波打ち際を掘っている。
掘って掘って掘りまくっている(笑)
近づいて行くとヒグマが顔を上げた。
そして目が合って確実にこちらを認識したけど、また掘り出した(笑)
余程美味いものがあるんやろ。
そうこうしていると数隻の遊覧船がやってきた。
船から安全にヒグマを見ると言うアクティビティ。
実はこの遊覧船の一隻はよくお世話になっている方がオーナーで経営している会社。
無線のチャンネルも知っているので、呼びかけてみたら快くコールが返ってきた。
「このヒグマは8時からここにいるので、まだしばらく動かないかもしれないですよ」って。
知床のルールでは適度な距離を開けて、ヒグマに背を向けずにやり過ごす必要がある。
もっとヒグマを観察していたかったけど、モイレウシ湾から剣岩を越えて船泊までの渡渉は干潮時を狙う必要がある。
過去に高波に攫われた事故も多発している場所なので要注意の場所。
今度こそ仲間とお別れ。
ヒグマの次はへつりの横移動を経て”化石浜”。
化石浜の突端にはタケノコ岩が見えている。
タケノコ岩まで行くとルートが無くなったように錯覚するけど、近づくと大きなトンネルで続いている。
ここは風が強く吹き抜けるので天気の良い日は絶好の休憩場所です。
タケノコ岩から少し歩くとモイレウシ。
ここもクライミング。
これを越えるとモイレウシ湾。
ここで靴を履き替えて渡渉。
干潮時間を越えたので水深が深くなっていたので速やかに通過する必要があります。
靴を履き替えて、ロープで全員繋いで渡渉開始です。
満潮方向で波が少し高かったけど順調に渡渉を進め、不安があったモイレウシ湾から剣岩越えは通過できました。
海中には所々深いクラックや窪みがあるので注意が必要ですが、オレ以外の2人はしっかりハマりました(笑)
でも、ゆっくりもしていられないのでそのまま渡渉を続け船泊の浜に到着。
その後も小さなクライミングやクライムダウンの繰り返し。
いいペースで歩いてくれたので予定より少し遅れたけどペキンの鼻に到着。
ペキンの鼻に登ってふと振り返ると、ついさっき渡渉した川にヒグマが!!
今回はヒグマ遭遇頭数が多くてサイコーです!!
内容盛りだくさんの初日。
無事、ペキンの鼻の番屋(廃墟)に到着。
その日の夜から天候が悪くなる予報やったんで、番屋(廃墟)内にテントを張りました。
廃墟とはいえ建物はしっかりしているのでテントは要らんけど、夕方、あるタイミングで蚊が湧くのでテントはあった方がいいです。
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