緊張続く登攀の末!

前回、”Thunder bird Hills第一章 【完結】悲願の源次郎!にJOIN!”はここをクリック。

黙祷を捧げ、いよいよ登攀開始!

今いる場所がここ

「そしたら、かたやん先頭でルート工作いい?」
「うん」
 ”え?おれ?急遽混ぜてもらっただけやのにスタメン的扱いやん。なんか申し訳ない”って内心思った。
「で、たろさん、おれで、」

登り出してすぐ、急登になります。

かなり上部に先行パーティーが登攀中なんやけど、

「かたやん、フォールライン避けて!」
って、ちょーうるさい(笑)
とは言え、藤もっちゃんのあの動画(https://youtu.be/f4LVx6_jUII)が浮かんで、絶えず上を見て先行者の動きを目で追う。

前日の積雪もあり、ラインを外すと膝まで埋まる、最短直登で行くと前爪登攀が続きふくらはぎがパンクする。

クラックやシュルンドを利用して適度に休みながら、登攀を続けること2時間。
BCが見えるくらい標高を上げることができた。

そこから程なく登ると、稜線に乗る手前でザックを下ろして休憩できる場所があった。
とりあえず鬼門を突破したので、ひと安心。

休憩を終えて、いよいよ稜線登攀が始まる。

稜線に出ると、お隣の八ツ峰が見えた。
雪と雨が降る残雪期に登攀し、寒くて死にそうやったのを思い出した(笑)

稜線に乗る前から、かっちゃんとトップを交代してたんやけど、どうも動きが悪い!遅すぎる!
ここの突破に時間が掛かりすぎて後続に抜かれまくる。
※)競争じゃないんでええねんけど、動きが悪いのが気になる。

かっちゃんから藤もっちゃんにトップを替わって登攀を再会。
するとどうでしょう、みるみる距離が離れていく。

おかしい、おかしいぞ!って思っていたら、かっちゃんが、

「かたやん、ビレイできる?」
「ロープ出すわ」

”え?ビレイ??せめてコンテやろ?”って思いつつ、見上げると、登攀を続けている仲間たちはかなり上部に居た。

「おーい、ロープ出すぜ」

と、上部に叫ぶかっちゃん。

2~3やり取りをした後、
「こんなとこで、ロープ出すくらいやったら帰れ!」

と、上部に叫ぶ藤もっちゃん。

「ここから下れってか?!」
「かたやん、どうする?降りれる?」

”え?おれ?全然余裕やから降りるつもりない”「や、まだ大丈夫。おれは行けるで?」

※)臨場感あるやりとりは後程公開される動画見てください。
チャンネル登録は、こちら、もしくはThunder bird Hillsで。

結局、気を取り直し、何とか上部に上がり軽く休憩。

雪稜登攀を続け、まずは一峰の雪稜クライムダウン。

ロングのクライムダウンを終えると、急登の登り返し(笑)

この登り返しを終えるとナイフリッジがあって、二峰の懸垂下降なんやけど、先行の懸垂待ちを利用して休憩。

俺らの順番が来て、手際よく藤もっちゃんがセッティングしてくれた。

サクッと懸垂を終える。
記録を見ると、30mの懸垂らしいけど、コルの雪が積もると25mで降りれるし、中間にしっかりとした支点があるから、15m懸垂二回でも降りれます。
細い30mローブで軽量化するのもいいですね。

いよいよ本峰登攀。
その前に懸垂後のコルから少し上がったところで休憩。

所々でBCに無線入れたんやけど、BCでは健さんを交えて、お茶会したり、散策したり、昼寝したり楽しんでいるらしい。

そしていよいよ最後の登攀!
しんどいなぁって思いながら登ってきたけど、終わりが近づくと寂しい気持ちになるから不思議。

BCから拡大して撮影してくれた

悲願の源次郎登攀をまもなく終えようとするおれの前を歩く5人。
そんな5人を見逃さないよう最後尾からゆっくり登った。

でも、おれをゆっくり登らせた本当の理由は、出発時の天候が悪かったとはいえ、1人だけ混ぜてもらって登頂すると言う後ろめたさ。
そして、かっちゃんたちの”邪魔したらあかんかな”って遠慮したらしくない俺(笑)

そして、11時過ぎ、無事登頂!!

必然と思える偶然の出会いから、Thunder bird Hills第一章の完結にご一緒し、固い絆で結ばれた奴らのドラマを目の当たりにし、熱いものを感じました。

混ぜてくれてホンマにありがと!

帰りは、一般道で下山し、翌日は一緒に立山まで帰りました。

下山した翌日、藤もっちゃんから電話が鳴った。
”○日空いてますか?○○に一緒に行きましょ!”

ヤバい!ドラマの予感しかせん!♬
そして、この誘いでやっと仲間に入れた気がした。

Thunder bird Hills第二章 つづく、、、

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