学生時代からの目標 富士登山

『学生時代からの目標が富士登山なんです。』
富士登山の依頼を受け、一翼を担うべく計画しました。

数日前から天気予報を調べていたんやけど、中止にしようか?って思うくらいの悪い天気予報。
さらに、依頼主は登山未経験に加えて高所登山であることや、家族が居るので何度も計画できない、、、といった縛りもあり、開催の決断や登山ルートの選択に苦慮しました。

富士登山のルートは、主に4つありますが、関西から行きやすく短い時間で登ることが出来る”富士宮ルート(青色)”を選択しました。
※各ルートは間違わないように統一された“色”があります。分岐点等で看板を見る際は、自分が通っているルートの“色”をよく確認しましょう!円錐の富士山、山頂付近で間違っても修正は簡単ですが、裾に行くほど距離が長くなって、修正が大変ですよ!

高所登山は、ゆっくりと登れば高山病になりにくく、短時間で上がるほど高山病のリスクは高くなります。

4つのルートの中で一番高所(標高2,380m)にある富士宮登山口。
ここへ歩いて行くならいいのですが、車(つまり短時間)で登ること、は、正に高山病に罹るリスクを高めることとなります。

かと言って、“須走ルート(赤色)“や、“御殿場ルート(緑色)“を選択すると、登山口の標高は1,440mと低いものの、その分距離が延びるので、体力、時間が必要となってきます。

今回は、時間的縛りのある依頼主なので、極力短時間で登るけど、高山病を回避できるペース、こまめな水分補給、荷物配分などを考えました。

各ルートはそれぞれ一長一短。
景色の見え方、山頂までの距離や時間等、どのルートが向いているのか?は、大切な検討項目と思います。

2020年、新型コロナウィルス蔓延の影響で、富士山の全ルート及び、全山小屋は閉鎖を決定したけど、今年2021年は予定通り開山されました。

障害手帳を持っている私は、マイカー規制に関係なく、五合目まで車で行くこと出来るのですが、一般の方でも、山開き当日の9時までに入山すると、五合目まで行くことが出来ます。
マイカー規制は、2021年なら7月10日(9時)~9月10日(富士山公式サイトでご確認ください。)なので、それ以外は規制がなく、山小屋が開いている期間に自分の車で五合目まで行ける唯一の日が山開きの日です。

五合目駐車場で、慌てず支度を整えます。
私自身、久しぶりの高所登山やし、依頼主のペースを作るのも私の仕事です。

準備運動は”ラジオ体操”
海外遠征時は、BC(ベースキャンプ)等、各キャンプ地でラジオ体操をやります。
簡単で、子供の頃から体に染みついているので、体操すると落ち着きます。

近頃は夏休みのラジオ体操は開催されているんでしょうか?

9時スタート予定が9時半スタート(笑)
まっ、高所だけでなく、登山自体に慣れていない依頼主なので、これくらいのんびりでいいんです。

雲の切れ間にピカッって見えるのは八合目の池田館かな?

雨予報やったのに薄曇りのいい天気になった。

まずは、約30分、六合目雲海荘(標高2,490m)です。
足慣らしに丁度いい距離にある山小屋です。

雲海荘の裏手に回ると、いよいよ本格的な富士登山の開始です。
※雲海荘をまっすぐ行くと”宝永山”に行ってしまうので、”富士宮ルート(青色)”を登る人は間違わないように。

新七合目(標高2,790m)や道中で小休憩を取りながら登ること2時間半。
標高3,000mに到着です。

標高3,000mです。

元祖七合目(標高3,030m)の山口山荘に到着。

山口山荘は、“思い出の富士登山”で小学生と共に利用する予定の山小屋です。
ついでに、参加者の保護者が気になっている感染予防対策を見せていただきました。

空気清浄機

空気清浄機

グループ単位で簡易個室となります。

天気は、行動するのに都合のいい薄曇りなんやけど、風が強い。
最大瞬間風速は約15mで荷物を背負って登山するには疲れる強さです。

元祖七合目を出て約30分、八合目池田館(標高3,220m)に到着。
池田館横には、診療所があります。
この診療所は、厳冬期に避難小屋として利用できるので、よく利用しました。

八合目を越えると、富士山本宮浅間大社の境内と言われています。

13時45分、九合目にある万年雪山荘(3,400m)に到着。
ここで、お昼ご飯を食べます。

富士山では何をするにもお金が必要で効果です。
飲食だけでなく、トイレを利用するのもお金が必要です。
川がないし、下水道もないし、調達や処理にお金が必要なので、登山者が利用時に負担するシステムです。

『トイレにお金払ったの、ペルー以来(笑)』って依頼主が言ってた。

飲食については、普段の山行では持ち込みますが、今回は軽量化したので、山荘での食事としました。

味噌ラーメン。迷惑な山菜が原因で味噌ラーメンが酸っぱく感じました、、、。

個人的には、うどんの出汁の方が美味しかったです!
山荘横には、万年雪があります。

そして、15時、九号五勺にある胸突山荘(3,550m)に到着。
ここが今日の宿泊地です。

すごい勢いで雲が流れていきます。

この場所から山頂(富士山本宮浅間大社)まで約45分、最高峰の剣ヶ峰(3,776m)まで約1時間です。
翌朝、ご来光登山するにもいいスタート地点になるけど、天気予報は未だ不安定。
※睡眠中は呼吸が浅くなるので、高山病になりやすいです。なので、人によっては、八合目や、七合目に泊まった方が楽な時もあります。翌日の行動時間が長くなったとしてもです。体力など兼ね合いを考え、注意して登りましょう!

翌朝、悪天候で登頂できない!ってことになるとすべてが無駄になります。
飲料、行動食、カメラ、防寒着等を見直し、残りは山荘にデポ(置いていくこと)、宿泊受付を終わらせて山頂を目指すことにしました。

さすがにこの標高になると寒いです!
防寒着など装備の見直しは特に注意しましょう!

この鳥居をくぐると山頂まで、あと5分。

胸突山荘から約30分、富士山本宮浅間大社に到着。
郵便局は、まだ閉まっていました。

ここから約20分で、富士山最高地点の剣ヶ峰(3,776m)です。
さすがに富士山頂は風が強く、飛んでくる小石が顔に当たって痛い(笑)

16時半、無事富士登山、達成です。

山頂に着く頃には、風が強くなり、ガス(雲)も出てきました。
下りは、剣ヶ峰下のブルドーザーの道を通って、胸突山荘までショートカット。

胸突山荘の夕食は、カレーです。
というか、富士山はどの山小屋もカレーしか見たことがありません。
ご飯と、ルー、二回よそったら終わりなので回転率がいいんやと思うけど、それならたまにはシチューとか出してほしいです、、、。

夜は、風が強く、ゴーゴー、ガタガタ、鳴ってたけど、朝まで眠れました。

翌朝、さすがに九合五勺付近は雲の中で、曇っていたけど、

下山に合わせて天気は回復し、気分よく無事下山できました。

朝日が眩しくて、手で遮ったら、いつにも増してブサイクなった(笑)

最近の記事

  • 関連記事
  • おすすめ記事
  • 特集記事

コメント

この記事へのコメントはありません。

カテゴリー

PAGE TOP