上ノ廊下 ― 平乃小屋の渡船に翻弄された初日

沢登りを始めてすぐに興味を持った上ノ廊下に行きます。今回もカバオフィルムの松村さん、静穂ちゃんと一緒です。

脱渓後の行動が異なることに加え、天候不良で撤退となった場合も考慮し、双方の車を扇沢と七倉に停めてスタートしました。

扇沢始発の7時40分発ですが、観光している暇はありません(笑)。
しかも、松村さんは今回が初黒部ダムでしたが、それでも観光している暇はありませんでした。

まずは黒部ダム。

黒部ダムの放水。

黒部ダム湖。

ロープウェイ乗り場からそれて黒部湖畔に向かう。

平乃小屋の渡船は10時・12時・14時(夏季のみ)とあり、12時の便に乗らないと後の行程がかなり疲れます。
とはいえ、これから3泊分の荷物を背負っての行動なので、12時の船に間に合わせるのも簡単ではありません。

ダム放水の見学もそこそこに、先を急がされる形でスタート。
まずは平乃小屋まで湖畔歩きですが、地味にアップダウンがあります。

この道は、かれこれ10数年前のGWに歩いたことがあります。当時は時期的に橋が架かっておらず、渡渉の処理に手間取りダムから平乃小屋まで9時間かかりました。

天気は快晴で暑く汗だくです。

短い休憩を取りながら歩きましたが、このままでは間に合わないと判断し、残り30分はかなり頑張って歩きました。
しかし、みゆきちゃんは寝不足もあって完全に間に合わず14時の船が確定します。

渡船乗り場に着くと、数人が順番に並んでいました。
渡船は定員が埋まると臨時便を出してくれるので、「今のうちにみゆきちゃんを迎えに行ってザックを持ってあげれば、全員12時の便に乗れるかもしれない」と思い、迎えに向かいました。

みゆきちゃんのザックを俺が持って船着き場に戻ると、なんと松村さんと静穂ちゃんは旅立つところでした(笑)
ただ、「すぐに船が戻ってくるから」とのことで一安心。

いつも見る船よりもさらに小さな船でしたが、こちらの方が小回りが利いて速いとのことでした。

以前は、この船。

渡船乗り場。

針ノ木側に渡り、歩きを再開します。
しかし、歩き出してすぐに暗雲が広がり、雷が鳴り始め、まもなく雨が降り出しました。

「すぐ止むだろう」と思ったのですが、止みません(笑)。そしてとうとう本降りに。

奥黒部ヒュッテにはお風呂があるそうです。
午前中は汗だくになりながら歩き、今度は雨でべとべと。

泊まりたい!風呂に入りたい!

でも、数日前まで満室だった奥黒部ヒュッテ。
台風の影響でキャンセルが出ているとは思うものの、多くの人が自分たちを追い抜いていき、その中にはテント泊から小屋泊に変更する人もいると思うし、「空いていないだろうな」と半ば諦めながら歩いていました。

それでも諦めきれず、自分だけ先に小屋へ向かうと——。

なんと、最後のひと部屋が空いていました!
めちゃくちゃラッキーです!

部屋を手配し、みゆきちゃんのザックを持つ為に迎えに行った。
部屋が取れたことを伝えたら、大喜びで。

荷物整理もせず、まずは風呂にまっしぐら(笑)
風呂場は広いけど、湯舟は1人が膝を曲げて入る小ささ。

雨が落ち着いたので、風呂後は表で焼肉。

奥黒部ヒュッテの表で焼肉。

しかし、しばらくするとまた雨が降ってきたので宿に相談したら、なんと!キッチンを使わせてくれた。
ガス等の調理器具まで使わせていただき、ありがとうございました。

奥黒部ヒュッテのキッチンを使わせてもらう。

その後、いろいろ話しを聞いていると、夕方以降毎日夕立っぽい雨が降るらしいけど、「今日はちょっと長雨ですね」とも言っていた。

静穂ちゃんが話しを聞いたところ、「お隣の東沢谷は釣り師が遡行するレベル」らしい。
つまり優しいってこと。

何とか上ノ廊下を遡行したいなぁと思いながら寝た。

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